アインシュタインの自転車箴言

人生は自転車に似ている。バランスを保つには動き続けなければならない。―アルバート・アインシュタイン

Life is like riding a bicycle. To keep your balance, you must keep moving. -Albert Einstein

しばしば、人生は自転車に喩えられる。相対性理論などで知られ、20世紀最大の物理学者と呼ばれるアインシュタインは、バランスを保つために動き続けることを説いた。つまり、ペダルを漕ぎ続けること、不断の努力を続けることが大事としたのだろう。これは、休みなく走り続けることを要求する、強迫観念めいた気がしないでもない。いや、本当にそうであろうか?

私は自転車に乗りながら、それを考えた。―アルバート・アインシュタイン

I thought of that while riding my bicycle. -Albert Einstein

そのアインシュタインが自転車に乗りながら考えた「それ」とは、まさに相対性理論のことらしい。力学から宇宙観まで人々の観念を劇的に刷新した理論が、自転車で考えられたとは興味深い。木から落ちる林檎を見て、万有引力の法則を発見したニュートンの逸話とは好対照。静止した観察者に対して、移動する思考者なのだから、出来すぎた話。しかも、それは列車でも自動車でもなく、自転車だ。

Albert Einstein riding his bicycle in Santa Barbara, 1933

アインシュタインはお茶目な写真を残していて、そのひとつは自転車に乗る姿。笑顔のアインシュタインは、軽やかに慣性走行を楽しんでいる。ペダルを漕がずとも、これもまた動き続けることだ。さらに、ペダルの回転数を一定に保つとエネルギー効率が良いとされる。つまり、漕いだり、休んだりを繰り返すのはダメ。これも動き続けることであり、アインシュタインはサイクリストとしても優れている。

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