サイクリングのための準備運動

筆者はロング・ライドでは足の疲労よりも先に、首や肩が痛くなることが多い。このことを自転車ショップで相談したところ、振動吸収性の高い機材を勧められるのかと思いきや、準備運動をしていますか?との質問。確かに、自転車に乗れば、そのまま全速力で走りだすことが多い。これは一般的なスポーツではあるまじきことだ。では、どのような準備運動をすれば良いのだろう?

そこで「自転車 準備運動」とWEB検索すれば、いくつか紹介記事が見つかる。筆者が試した中で気に入って実践しているのは「サイクリング体操〜快適サイクリングのためのストレッチングレッスン」というビデオ。JCA(日本サイクリング協会)なる団体の副会長、加藤元彦氏の発案とのこと。同氏は、自らビデオに登場して模範を示す。当時82歳ながら、颯爽と自転車に乗る姿が美しい。

この体操は5種類のストレッチが左右ごとに30秒ずつ、最後にリラックスする運動があり、これも30秒程度だろうか。都合数分もあれば一通り行える。ビデオなので分かり易いが、片側の運動だけでリアルタイム進行ではないのが残念。ともあれ、準備運動をした後には、こわばっていた身体が柔らかくなっていることが実感できる。これは正しい姿勢に繋がり、疲労軽減と事故防止になりそう。

ちなみに、サイクリング体操は「身体を目覚めさせ、走った後の疲労を取り除くストレッチング」とされている。つまり、ウォーミング・アップにもクーリング・ダウンにも使えるわけだ。準備運動だけでなく、ライド後の身体ケアもろくにしていなかったことに反省させられる。このような運動とともに、乗り始めや乗り降りの数分間は、ゆっくり目にペダルを漕ぐことも良さそうだ。

なお、この体操は同協会の「自転車入門ガイド」の特別レッスンとして掲載されている。これに先立つ5回は、サイクリングに役立つ基礎的な知識や注意事項がまとめられている。初心者から熟練者まで、一度目を通しておくと良い。ただし、いささか古い内容が含まれており、リンク構成に混乱する箇所があるのは要注意。作った後は放置して形骸化する、お役所仕事にこそ毎日の運動が必要。

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