サイクル・トレインの危機、支援せよ!

養老鉄道は岐阜県西部から三重県北部にかけて運行しているローカル線の鉄道会社。その養老鉄道が存続の危機に瀕していて、支援のクラウドファンディングが行われている。日本では数少ないサイクル・トレインを実施する養老鉄道であり、筆者は何度も利用している。なので、これは是非とも応援したい。個人的には支援したが、それに加えて、この場でも伝えたい。詳しくは以下のリンク先の支援募集サイトで確認して欲しい。

ガバメント・クラウドファンディング
まちの生活を支えるローカル線「養老鉄道」の存続を目指す!

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同サイトで説明されているように、養老鉄道は何十年も慢性的な赤字経営が続き、複雑な運営形態と支援体制が取られてきたと言う。さらに来年2017年からは運営形態が変わり、沿線市町の負担が大幅に増える。そこで、沿線市町のひとつである池田町が支援を求めたのが、今回のファンディングとのこと。そのような事情は理解できるし、実際に支援もしたが、腑に落ちないこともある。

まず、このクラウドファンディングは直接的には池田町への支援であって、不可分であるとは言え、他の市町や養老鉄道への支援ではない。そのせいか、養老鉄道(正確には電車の運行を行う養老鉄道株式会社)のWEBサイトには、クラウドファンディングについての記述やバナーがない。それでは池田町のWEBサイトに案内があるのかと言えば、それもない。狐につままれたような気分だ。

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また、検索エンジン最適化も行われていないようで、「養老鉄道」で検索すると、2ページ目の中ほどにようやく現れる。しかも、タイトルが「まちの生活を支えるローカル線『養老鉄道』の存続を目指す!」で、要約として現れるのは養老鉄道の概要や沿線の観光地の記載だけだ。これでは、支援を求めていることは皆目分からない。たまたま養老鉄道を調べる人がいても、存続の危機に気付くことは難しい。筆者もつい最近まで知らなかった。

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さらに、これが達成時実行型なのか、実行確約型なのか分からない。報酬型なのか、寄付型なのか、投資型なのかも不明瞭な上に、ふるさと納税まで加わる。そして、リターンの数が多く、項目ごとの説明が長過ぎるので、全体を把握するのが困難。macOSのSafariでサイトを開くと縦61,466ピクセルに達する凶悪さ。つまり、内容が分かりやすく提示されていないので、支援を考える人は途方に暮れる。これはサービス運営会社の問題だろう。

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結果的に、ファンディング開始から6ヵ月以上経過し、残り期間1ヵ月となった現時点で、目標金額の30%しか支援が集まっていない。とは言え、支援者数は400人以上、支援金額は700万円を越えている。決して少ない支援ではない。メッセージを見ると、沿線に住んでいない人からの支援も多い。然るべき人に情報が届けば、支援の輪がさらに広がるに違いない。応援と拡散を呼びかけたい。

【追記】以前にインタビューをした池田町役場の方にメールで問い合わせたところ、このクラウドファンディングは池田町が行っているとの回答をいただいた。また、プロジェクト終了前ながら、支援に対する「お礼の品」も届いた。サイトの説明ページには「目標金額に到達しなくても、集まった金額内で自治体が事業を行う」と記されている。養老鉄道存続のための支援金の使途については、今後の支援者への報告に期待したい。(2016年12月11日)

【追記】養老鉄道のクラウドファンディングは予定通り2016年12月31日に終了し、達成率44.4%、達成金額10,659,377円となったようだ。池田町のWEBサイトには未だにクラウドファンディングに関する説明がないが、養老鉄道のWEBサイトには12/5付けで「ふるさと納税で養老鉄道への応援をお願いします!」というお知らせが掲載された。それによると「岐阜県池田町は、養老鉄道の支援に直接役立てられるよう、クラウドファンディングでふるさと納税を受け付けています」と説明されており、理解に苦しむ。(2017年1月1日)

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