世界でもっとも素敵な自転車屋Pave〜クラブ編

世界でもっとも素敵な自転車屋さんは、勝手に決めたのだが、それはバルセロナのPave Culture Cyclisteだ。ここはショップとして自転車やウェアなどのディスプレイが素晴らしいだけでなく、商品を買った後のサポートに力を入れているようだ。自転車を買った後、何年にも渡って使い続けるのだから、それは当然のことだろう。Paveはこの点においても、世界でもっとも素敵な自転車屋さんぶりを発揮している。

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まず、ショップの一部は自転車工房になっていて、簡単な修理やメンテナンスを行う。専属のテクニシャンが常駐していて、作業を請け負うことはもちろん、いろいろと相談に乗ってくれるそうだ。ショップから見えない隣室の工房はさらに広く、何十台もの自転車とともに大型工具や整備台などがスタンバイしている。ここは新車の組み立てや、大掛かりな改造など長時間かかる作業に使われているという。

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ショップの2階に上がれば、そこはクラブ・ハウスになっていて、ゆったり寛ぐことができる。テーブルやソファーが置かれ、トレーニング用の道具があり、雑誌や書籍などの資料も充実している。同時に数人が利用できるシャワールームとロッカールームもあって、ライド後に汗を流して着替えられるのは素晴らしい。いずれ宿泊ができる設備も作りたいそうだ。これだけの設備を持つクラブは珍しい。

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クラブ・ハウスを含めて、Paveは独自のサイクル・クラブを運営している。自転車好きが集まり、情報を交換し、一緒に走り、レースやイベントに参加するのだ。早朝のライド・イベントでは、数人のメンバーが揃いのクラブ・ウェアを纏って集まっていた。年配の人もいるのだが、誰もがかなりの乗り手で、「ゆる」ではなく「がち」だ。もちろん、不慣れで遅れがちな筆者らに配慮する紳士ぶりも忘れない。

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このライドでは、まず自動車道路をひた走る。路面状態はとても良く、ラウンドアバウト(円環状の交差点)が多いので、停止することなく快走できる。しばらく後に今度は田舎道に入る。左右に森や小川を見ながら田園を走る楽しさ。さらにカタロニア家屋が並ぶ住宅地を抜け、陽光きらめく地中海を眺めながら海岸線を走る。最後は空港の数レーンもある幅広い直線道路でのスプリントで締めくくる。

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ライドを終えてPaveに戻れば、シャワーを浴びて参加者と談笑する。いつの間にかサンドウィッチと飲み物が届けられ、バリスタ並みのスタッフが淹れるカプチーノも振る舞われる。誰もがかなり速かったことに感心すると、満更でもない様子。プロチームの選手が参加することもあるそうで、その時はもっと速いぞと言う。ショップ入口に掲げられたボードには40km/h近いレース記録が並んでいる。

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ヨーロッパで自転車競技が盛んであり、強い選手が生まれる理由のひとつが、各地のサイクル・クラブだと言われている。小さな頃からサイクル・クラブで切磋琢磨し、レースともなれば全員で応援するわけだ。誰もがレース志向ではないだろうが、毎日のように立ち寄る社交場として親しまれるので、お互いの絆と生活に根付いた自転車文化の拠点となるわけだ。Paveのようなクラブがあるのは、羨ましい限り。

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最後にルート情報を掲載する。以下の地図は早朝ライドのルートで、地図の右上がPaveだ。データにはランブラス通りからPaveへの往復ルートも含まれている。バルセロナは、他のヨーロッパの都市と同じく、自転車レーンが整備されているので走りやすい。市街地は有名な碁盤目状の区画なので、道に迷うこともない。ただ、中心地は交通量が多く、歴史的地区は狭い石畳なので、注意したい。

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